塗装工事の求人を探すとき、「週休2日」「月収30万円可能」といった表示を見て応募を決める方は少なくありません。ただ、当社にご相談いただく転職希望者の方からは、入社してから制度と実態のギャップに戸惑うお声もよく耳にします。本記事では、塗装工事の給与体系、勤務時間、週休2日制度の実態、優良企業の見分け方、未経験からのキャリアステップを整理してお伝えします。25〜40歳で家族を持ちながら塗装業界への転職を考えている方が、後悔のない会社選びをするための判断材料としてお役立てください。
塗装工事の給与体系と月収のリアル
塗装工事職人の月収は経験に応じて概ね20〜32万円が相場です。給与体系は基本給と歩合の組み合わせが主流で、求人票の表示と実際の受け取り額に差が出ることがあります。
塗装工事の求人票を見ると、「月給25万円〜」「月収30万円可能」といった数字が並びます。ただし、この数字がどのような内訳で構成されているかを理解しないまま応募すると、入社後の給与明細を見て驚くことになりかねません。業界の一般的な傾向として、塗装工事の給与は基本給に加え、歩合給、資格手当、現場手当などが組み合わさって成り立っています。
未経験からスタートする方の場合、1年目の月収は概ね20〜24万円が目安になります。経験を積んで2〜3年目になると25〜28万円、5年目以降で職長候補として活躍される方は30〜35万円のレンジに入っていくのが一般的な流れです。ただし、これはあくまで業界の目安であり、企業の規模、地域、担当する現場の種類によって幅があります。
| 経験年数 | 基本給目安 | 月収見通し | 賞与の有無 |
|---|---|---|---|
| 未経験〜1年目 | 16〜18万円 | 20〜24万円 | 企業により異なる |
| 2〜3年目 | 19〜22万円 | 25〜28万円 | 支給企業が多い傾向 |
| 4〜5年目 | 22〜26万円 | 28〜35万円 | 年2回支給が一般的 |
基本給・歩合・手当の内訳を読み取る
求人票を見るときは、まず基本給と歩合の比率を確認することをおすすめします。基本給が低く歩合の比率が高い場合、現場の稼働状況で月収が大きく変動する可能性があります。特に塗装工事は天候の影響を受ける業種のため、梅雨時期や冬季は稼働日数が減り、歩合部分が想定より少なくなることがあります。求人票に内訳が明記されていない場合は、面接時に「基本給と歩合の比率」「歩合の計算方法」を質問することで、実際の月収イメージがつかみやすくなります。
ボーナス・福利厚生で年収を計算する
月収だけで会社を判断せず、年収ベースで比較することが大切です。賞与の支給実績、交通費の支給有無、作業服・道具の支給、社会保険完備、退職金制度の有無を整理して、トータルでいくらになるのかを試算してみてください。塗装工事のような技術職では、資格取得の費用を会社が負担してくれるかどうかもキャリア形成の観点で重要な要素になります。当社の業務内容や施工実例については、業務内容・施工事例はこちらからご確認いただけます。お仕事に関するご相談はお問い合わせはこちらから承っております。
1日の仕事の流れと実際の勤務時間
塗装工事の勤務は現場集合が朝6時〜7時、解散が16時〜17時が一般的で、拘束時間は概ね10時間程度です。実作業時間は8〜9時間で、雨天時の対応は企業によって差があります。
塗装工事の1日は、多くの会社で朝が早いのが特徴です。現場までの移動時間を考えると、自宅を朝5時台に出る日もあります。家族との時間や生活リズムを重視される方は、この点を事前に理解しておくことが大切です。一方で、夕方には作業が終わるため、平日夕方以降の時間を家族や自己啓発に使えるという側面もあります。
| 時間帯 | 作業内容 | 拘束時間に含まれるか |
|---|---|---|
| 06:00〜06:30 | 現場集合・朝礼・準備 | 含まれる |
| 07:00〜12:00 | 午前の塗装作業 | 含まれる |
| 13:00〜16:00 | 午後の塗装作業・片付け | 含まれる |
| 16:00〜17:00 | 道具洗浄・翌日準備 | 会社により異なる |
季節・天候による勤務パターンの変動
塗装工事は屋外作業が中心のため、天候の影響を受けやすい業種です。梅雨時期や冬季は雨天中止による稼働日数の減少が起こりやすくなります。中止となった日の給与がどう扱われるかは会社によって大きく異なり、給与保証がある会社、代休扱いになる会社、日当制で当日の給与が発生しない会社があります。応募前に確認したいポイントは、①雨天中止時の給与の扱い、②代替作業(倉庫内作業や研修など)の有無、③年間の中止日数の平均、の3点です。
繁忙期(春〜秋)の実際の休日日数
塗装工事の繁忙期は概ね4月〜10月で、この時期は現場の稼働が集中します。制度上は週休2日でも、繁忙期は日曜のみの休みで土曜は代休振替になる会社もあります。逆に、閑散期(12月〜2月)には土日祝日をしっかり休める会社もあり、年間を通して見ると休日数のバランスが取れているケースもあります。月ごとの休日実績を面接で確認することで、年間の休日イメージがつかみやすくなります。
週休2日制度の実態と落とし穴
塗装工事の求人票に「週休2日制度あり」と記載されていても、実際の運用は季節や会社によって差があります。面接で実績休日数を確認することが不可欠です。
「週休2日制」と「完全週休2日制」は意味が異なります。「週休2日制」は月に1回以上週2日の休みがあれば表示できる制度で、他の週は週1日の休みでも問題ありません。「完全週休2日制」は毎週2日の休みがある制度です。求人票を見るときは、この違いを理解した上で、さらに実際の運用状況を確認することが大切です。
| 時期 | 制度上の休日 | 実績休日(月平均の目安) |
|---|---|---|
| 繁忙期(4月〜10月) | 土日 | 7〜8日 |
| 通常期(11月・3月) | 土日 | 8〜9日 |
| 閑散期(12月〜2月) | 土日 | 9〜10日 |
面接で聞くべき3つの質問
入社後の後悔を減らすために、面接では次の3つを質問することをおすすめします。①昨年度の月平均休日数の実績、②雨天中止時の給与の取り扱い、③繰越代休の管理方法と消化期限。これらの質問に対して具体的な数字や事例で答えてくれる会社は、労働環境の透明性が高い可能性があります。逆に、質問に対して曖昧な回答しか返ってこない会社は、入社後のギャップが生まれやすい傾向があります。
代休制度と給与への影響
繁忙期に休日出勤した場合、多くの会社では代休制度で調整します。ただし、代休が月内に消化できない場合、翌月繰越や年度末清算になることがあります。代休が長期繰越になると、実質的に労働時間が積み重なる形になるため、消化ルールを事前に理解しておくことが大切です。また、代休と有給休暇の違い、休日出勤手当の有無も合わせて確認しておくと安心です。当社の考え方や取り組みについてご興味のある方は、業務内容・施工事例はこちらもぜひご覧ください。
優良企業の見分け方と会社選びのポイント
塗装工事の求人選びで重視すべきは、給与表の透明性、教育制度、実績休日数の公表、社会保険完備の4点です。表示条件だけでなく、これらの実質的な体制を確認することが大切です。
塗装工事の業界には、丁寧に人材育成に取り組む会社もあれば、短期的な人手不足を埋めるための採用を中心に据える会社もあります。長期的なキャリアを考えるなら、教育体制や労働環境の整備に力を入れている会社を選ぶことが、後々の満足度に大きく影響します。ここでは、優良企業を見分けるためのチェックポイントを整理します。
給与・福利厚生の透明性が高い企業
基本給、歩合、各種手当の内訳を求人票や説明会で丁寧に説明してくれる会社は、労務管理の意識が高い傾向があります。「月30万円可能」という曖昧な表記だけでなく、モデルケース(未経験1年目、経験3年目など)ごとの月収例が提示されている会社は、入社後のイメージがつかみやすくなります。また、社会保険完備、雇用保険、労災保険の加入状況、退職金制度、慶弔休暇の有無なども確認したいポイントです。
そもそも、塗装工事は身体を使う仕事のため、労災保険が確実に整備されていることは基本条件です。求人票に「社会保険完備」と書かれていても、詳細を確認してみると「試用期間中は対象外」というケースもあります。試用期間の長さ、期間中の待遇差、正社員登用の条件も合わせて確認しておくと安心です。
未経験者向けの教育体制がある企業
未経験からの転職を検討する場合、教育体制の充実度が入社後の成長速度を左右します。現場でのOJT体制、先輩職人からの指導方針、技能講習の費用負担、資格取得支援制度の有無を確認してみてください。加えて、3年目以降の昇給・昇進の道筋、職長やリーダーへのキャリアパスが明示されているかも重要です。「頑張れば上に行ける」という抽象的な説明ではなく、具体的な段階と評価基準を示してくれる会社は、キャリア形成の見通しが立ちやすいです。
未経験から5年で年収400万円台を目指すキャリアステップ
未経験から塗装工事のキャリアを積み、5年で年収400万円台を目指すには、基本習得、実務スキル確立、管理職候補という3段階のステップがあります。各段階での目標設定が大切です。
塗装工事は、技術を磨けば磨くほど評価が上がりやすい職種の一つです。地域の求人票を見ても、経験を積んだ職人の年収レンジは幅広く、経験年数に応じて400万円台の求人も見られる傾向があります。ただし、この水準に到達するには、単に年数を重ねるだけでなく、各段階で意識的にスキルを積み上げていくことが大切です。ここでは、未経験から5年間のキャリアの流れを整理します。
1〜2年目:基本技術の習得と現場経験
入社直後の1〜2年目は、足場組立、養生、下地処理、ローラー・刷毛の基本的な使い方といった基礎作業の習得が中心になります。この段階の月収は概ね20〜24万円が目安で、賞与を含めた年収は300万円前後になるケースが多いです。この期間で意識したいのは、単に作業を覚えるだけでなく、なぜその作業が必要なのか、どういう手順で行うと品質が上がるのかを理解することです。基礎を丁寧に固めることが、3年目以降の成長速度に影響します。
あわせて、この時期に取得しておきたい資格として、有機溶剤作業主任者、高所作業車運転技能講習、足場の組立て等作業主任者などがあります。会社によっては受講費用を負担してくれるところもあるため、資格取得支援制度の有無を入社前に確認しておくとよいでしょう。
3〜5年目:職長・主任昇進への準備
3年目以降は、外壁塗装、屋根塗装、防水工事などの高度な工事に対応できるようになり、後進の指導を任される段階に入ります。月収は概ね25〜32万円のレンジになり、賞与を含めた年収は350万円〜450万円が目安です。この時期に職長教育(職長・安全衛生責任者教育)を受講することで、現場のリーダー候補として位置づけられるようになります。
5年目以降は、現場を任される主任・職長として活躍する道と、営業や見積もりを担当して現場と顧客をつなぐ道が広がります。地域の求人では、経験を積んだ職長クラスの年収レンジが400万円台〜500万円台で示されているケースも見られます。長期的なキャリアを描く上で、どのような働き方を目指したいのかを早い段階で意識しておくと、日々の学びの焦点が定まりやすくなります。塗装業界でのキャリアに関するご相談はお問い合わせはこちらから承っております。
よくある質問(FAQ)
Q. 週休2日制度があっても繁忙期は休めないと聞きました。本当ですか?
A. 会社によって差があります。4月〜10月の繁忙期は日曜のみの休みで土曜は代休振替になるケースが多い傾向です。制度と実績のギャップを面接で確認することが大切です。
Q. 求人票に月30万円可能と書かれています。未経験でも達成できますか?
A. 未経験1年目での達成は難しいのが一般的です。基本給16〜18万円に歩合を加えて月20〜24万円が現実的なレンジで、経験を積んだ2年目以降に30万円が視野に入ります。
Q. 雨の日は仕事がないと聞きました。給与はどうなりますか?
A. 会社によって対応が異なります。給与保証がある会社、代休扱いで月次調整する会社、日当制で当日給与なしの会社があります。面接時に必ず確認することをおすすめします。
この記事を書いた理由
著者 – 株式会社大友塗装
これまで塗装工事への転職を検討される方から、よくご相談いただくのが「週休2日と書かれていたのに休めない」「月給の内訳がわからない」といったお声です。求人表示と現場運用の差を事前に理解しておくことで、入社後の安心感が変わってきます。
当社では、塗装工事のキャリアを長い視野で考えていただく方と接する機会が多く、各段階での目標設定と会社選びの重要性を感じています。この記事が、塗装業界への転職を検討されている皆様にとって、後悔のない選択の一助となれば幸いです。
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